こんにちは!ぽんなびです。
日本酒は冷蔵庫に入れる派ですか?棚に置いていますか?
結論としては直射日光を避けて冷暗所に保存や常温保存できるお酒もあるけれど冷蔵庫が基本です。
雑に保管すると高い確率で味も香りも落ちるので、適切な保存の仕方をよ〜く知っておきましょう!
種類別の温度・置き方など、今回は以下の内容で「日本酒の保存方法」を完全ガイドしますね。
吟醸酒か普通酒かで違ってくるよ。
生酒かどうかも大事!
適切に保管・保存しないと日本酒はどうなるの?
はじめに、ちゃんと保存しないとどうなってしまうのかをハッキリさせましょう。
結論としては「腐りはしないけど味が落ちる可能性は大きい」と考えてください。
まず、開封前なら室温に放置しておいてもまず腐ることはありません。
でも高温や直射日光などの環境に放っておくとタンパク質などの成分が変質して味・香りは低下する可能性が高いです。
雑に放置しても飲めなくなるということはありませんが、本来のおいしさを保つためには適切に保管するに越したことはないと思っておいてくださいね。
開封した後も、よほど劣悪な環境でない限りは基本的には腐る・カビるということはありません。
日本酒の15度前後というアルコールの中では腐敗を引き起こす菌が繁殖できないからですね。
でも開封したらどんどん酸化するので味はほぼ間違いなく劣化しますよ!
おいしく飲めなきゃ意味がない…
生酒と火入れで日本酒の保存方法に違いはあるの?
適切に保存しないとどうなるかがわかったところで、お次は加熱処理について見てみましょう。
日本酒では加熱処理のことを火入れと呼び、それによって多くの菌や酵素を死滅や失活させています。
火入れを行わない非加熱処理のお酒のことを生酒と呼んでいるんですよ。
では生酒と火入れしたお酒は保存方法を変えるべきなのかと言うと・・・答えは「Yes」。
生酒は特に注意して保存したほうがいいと考えてください。
なぜならお酒の品質を劣化させる菌が生きている可能性が高いからです。
火落ち菌と呼ばれる乳酸菌の一種が有名ですよ。
さらに酵素も活性している状態なので、常温だと発酵もどんどん進んでしまいます。
だから生酒は常温保存は避けて必ず冷蔵庫で保存しましょう。
ラベルにも「要冷蔵」と書いてあるはずですよ。
諸説ありますが、「生酒の保存は最低でも5度以下」というのが一般的な考えです。
生酒ではなく火入れしてある日本酒なら常温保存が可能な場合もあります。
でも火入れの回数が少ない生詰め酒や生貯蔵酒などは冷蔵保存が望ましいですよ!
香りが繊細な吟醸系も冷蔵がおすすめ!
どんな環境がいいの?日本酒の保存の仕方
火入れによる違いもわかったところで、日本酒の保存の仕方を具体的に見ていきましょう。
以下の順番で、開封前の日本酒の保存方法についてまとめていきますね!
日本酒の保存の基本は?
まずは日本酒の保存の基本からハッキリさせましょう。
日本酒を買ってきたらどう保管すればいいのでしょうか?
ずばり基本は直射日光を避けて冷暗所に保存と考えてください。
お酒は紫外線や高温に晒していると味が落ちてしまう可能性が高いです。
それらからはしっかり守ってあげましょう。
もっと言えば基本的には買ってきたら冷蔵庫で保存というのがおすすめです。
ちなみに「冷暗所」に法律上の明確な定義はありません。
一般的には1〜15度で直射日光が当たらないところと解釈されることが多いですよ。
窓際に飾りっぱなしとかはダメ!
保管温度は?冷暗所なら常温でもいいの?
保存の基本がわかったところで、もう少し詳しく見ていきましょう。
まずは保管温度についてです。
日本酒は常温で保存してもいいのでしょうか?
それについては以下のように考えるのがおすすめですよ。
生酒以外は常温保存は可能。
でも、熟成させたい場合を除いては生酒以外も基本的には冷蔵保存。
火入れしてあるならば、常温に置いておいても基本的に腐って飲めなくなることはありません。
1〜15度くらいで直射日光が当たらない冷暗所なら常温保存も可能だとは言えます。
しかし温度変化や直射日光などで品質が低下する可能性は十分あるので、できれば「日本酒は冷蔵保存」と思っておくほうがいいですよ。
もう少し具体的に日本酒の種類別で分けるならば、以下のような目安になります。
- 生酒・・・要冷蔵
- 生詰め酒・生貯蔵酒・・・なるべく冷蔵保存
- 吟醸系・・・なるべく冷蔵保存
- 普通酒・本醸造酒・純米酒・・・冷暗所で常温保存も可能
常温保存できるのは普通酒・本醸造酒・純米酒と思っておくのがいいですよ。
うまく長期間の保存ができれば熟成して古酒になる可能性もありますからね。
逆に生酒は絶対に冷蔵ですし、火入れの少ない生詰め酒・生貯蔵酒や香りが繊細な吟醸系も冷蔵が望ましいです。
ざっくり言えば、基本的には「短期保存なら5度以下、長期保存なら-5度〜0度」と思っておくのがおすすめです!
常温okなお酒でも、真夏に室温はNGだよ!
冷蔵庫の中のどの場所で保存がいいのかな?
保管温度についてわかったところで、冷蔵庫についてさらに詳しく見ておきましょう。
冷蔵庫の中には野菜室・チルド室などいくつか場所がありますよね。
その中のどこに入れて保管するのがベストなのでしょうか?
日本酒は一般的に5度以下で保存が良いと言われているので、5度以下をキープするならばチルド室かパーシャル室が最適です。
もちろんメーカー・機種によりますが、冷蔵庫の中の部屋別の温度はだいたい以下の目安になっていますよ。
- 野菜室・・・約3〜8℃
- 冷蔵室・・・約2~6℃
- チルド室・・・約0〜3℃
- パーシャル室・・・約−3℃
- 冷凍室・・・-18℃以下
チルド室やパーシャル室が無い場合は、野菜室よりは冷蔵室にしましょう。
ちなみに冷凍庫に入れると日本酒は凍ってしまいますよ。
あと、冷蔵庫の開け閉めによる温度変化や差し込んでくる蛍光灯の光の影響も受けるとも言われています。
日本酒を買ったときの化粧箱や新聞紙などで瓶を包むとなお効果的ですよ!
専用の日本酒セラーは-10〜10℃くらいが多いよ。
直射日光だと日本酒はどうなるの?
では、直射日光だと日本酒はどうなるのでしょうか?
それはずばり「悪い方向に変質して見た目・味・香りが悪化する可能性が高い」です。
日本酒に限らず、どんな飲み物・食べ物にも「直射日光を避けてください」って書いてありますよね?
太陽光に含まれる紫外線は食品の劣化を引き起こすと言われているからです。
紫外線は電磁波の一種なので、それ自体がエネルギーを持っていますからね。
蛍光灯やLEDも日光ほどではないですが紫外線を含むので避けた方が良いとされていますよ!
だから瓶の色は紫外線を遮断しやすい茶色や緑色が多いんだよ。
振動や横置きは何か影響がある?
あとは振動や横置きについても触れておきますね。
まず、振動も影響はあると言われています。
例えば運搬中の揺れでワインと同様に日本酒も「疲れる」ので荒れた味になるから、しばらく安静にして味を落ち着かせた方がいいという話はよく聞きますよ。
分子などの粒子レベルで状態が不安定になるからという理由らしいですね。
醸造の段階で加振器で振動を加えたら品質が変わったという話も有名ですよ。
そして、置き方も影響はあります。
コルクを湿らせる目的で横置きにするワインと違い、日本酒は逆に横置きより縦置きが良いとされています。
横置きにすると空気に触れる面積が増えるので酸化が進みやすくなるからというのが大きな理由です。
瓶の蓋が金属の場合は、お酒が蓋に触れると化学反応して変質してしまうという理由もあります。
現実的には家庭用の冷蔵庫ではスペース的に縦置きは難しいのですが、可能ならば立てて保存が望ましいですよ。
一升瓶を縦置きはかなり厳しい…
開封後の日本酒の保存方法は?開封前と同じでok?
さて、ここまでは開封前のお話をしてきました。
あとは開封した後の日本酒の保存方法についても紹介しておきますね。
開封済みの日本酒も未開封と同じ考えでいいかと言うと・・・答えは「No」。
いったん開けてしまった場合は以下のように考えてください。
開封したら数日以内に飲み切る!
理由:酸化して劣化が進むから
異物混入など余程のことがない限りは、日本酒はアルコール度数が高いので開封した後でも基本的に腐ることはありません。
でも密封・真空状態でなくなれば必ず酸化が進み始めるので、確実に品質はどんどん劣化します。
本来の味・香りを楽しむためには数日以内、遅くとも2週間以内くらいには飲み切るようにしましょう。
ちなみに真空ポンプ付きの栓が市販されているので、開封した後はそれで栓をすると劣化を遅らせることができますよ!
2,000円前後くらいで買えるよ。
まとめ
さいごに、今回の「日本酒の保存方法」のポイントをまとめて並べておきますね。
- 雑に保管しても基本的に腐ることはない
- でも味・香りは落ちる可能性が高い
- 高温・紫外線を避けることが大切
- 生酒は要冷蔵、生詰め・生貯蔵・吟醸系もなるべく冷蔵保存
- 普通酒・本醸造酒・純米酒は冷暗所で常温保存も可能
- 開封したら数日以内に飲み切る!
古酒づくりに挑戦するのでなければ基本的には冷蔵庫に入れましょう。
激しい揺れも避けて、瓶は立てて保存ですよ!
理想は日本酒セラーだね。
我が家にも・・・ほしい!!