こんにちは!ぽんなびです。
居酒屋さんのメニューやお酒の瓶のラベルで+3や−1などの数値を見かけますよね?
あれが日本酒度なんですが、ちゃんとした測り方も定義もあるんですよ!
プラス・マイナスの意味や甘い・辛いと完全に一致するのか?など、今回は「日本酒度とは?」を完全ガイドします。
プラスが辛い・マイナスが甘いの目安だよ。
それよく間違えちゃう…
日本酒度とは?かんたんなイメージと厳密な定義を紹介
さっそく、日本酒度とは何かをハッキリさせましょう。
以下の順番で「かんたんなイメージ」と「厳密な意味・定義」に分けて紹介しますね!
日本酒度って?ざっくりとはこれでok!
まず、かんたんなイメージから見ていきましょう。
「日本酒度って何?」と聞かれたとしますね。
そうしたら、ざっくりとは以下のように答えればokです!
辛口・甘口の目安
(プラスかマイナスで表す)
大ざっぱに言えば「その日本酒にどれくらい糖分が含まれているか?」を示すのが日本酒度です。
つまり糖分が多い=甘口なのか、糖分が少ない=辛口なのかですね。
ざっくりと意味がわかればイイならこれで大丈夫ですよ。
マイナスが甘口、プラスが辛口!
厳密な日本酒度の意味・定義
ざっくりとした意味がわかったところで、もう少し詳しく見てみましょう。
日本酒度とは何かを厳密に定義するならば、キーワードはずばり「比重」です。
さらに正確には以下の意味なんですよ。
水に対する日本酒の比重。
日本酒に含まれる糖分の量を比重で表した数値のこと。
(水より軽いとプラス、水より重いとマイナス)
ちょびっと長くなりますが、順を追って説明しますね。
まず、そもそも同じ体積の液体でも、質量は同じとは限りません。
日本酒の場合、水の他に「糖化・アルコール発酵したお米」が必ず含まれていますよね?
だから同じ体積の水と日本酒を比べてみると、質量は違うわけです。
そこで、日本酒の中の糖分が多くなると水よりも重くなることを利用した指標が日本酒度です。
「水と比べて糖分の分だけその日本酒は重いか?軽いか?」を数値化するわけですね。
水を基準値である0とした場合に、それよりも重いならマイナス、軽いならプラスで表します。
専用の日本酒度計という器具で計測しますよ。
まとめると、日本酒度とは「水より比重が大きい=糖分が多い」のか「水より比重が小さい=糖分が少ない」のかを表すものということです!
ちなみに純粋なアルコールの比重は水より小さいよ。
(=アルコールそのものは水より軽い)
日本酒度の測り方とプラス・マイナスの意味
日本酒度とは何かがわかったところで、さらに理解を進めましょう。
以下の順番で「日本酒度の測り方」と「プラス・マイナスの意味」を紹介していきますね!
日本酒度の計測方法
まず、日本酒度の計測方法から見てみましょう。
日本酒度は「日本酒度計」という専用の器具で計測します。
日本酒度計は細長い胴体に目盛りが刻まれているもので、見た目は「でっかい体温計」みたいな感じですよ。
計測のときは、まず対象となる日本酒の温度を15℃にした状態でシリンダーという透明の細長い容器に注ぎます。
そこに日本酒度計を入れると、ゆらゆらと浮いたり沈んだりした後にピタッと静止します。
その静止したときの液面の目盛りを読むというわけですね。
これが日本酒度の測り方です。
ちなみに日本酒度計のような液体比重計を「浮秤」と呼びますよ。
(読み方は「ふひょう」か「うきばかり」)
日本酒度の+と-の意味
日本酒度の計測方法がわかったところで、+と-の意味もさらに見てみましょう。
まず、日本酒度計の目盛りは下の方がマイナスで上の方がプラスになっています。
そして日本酒度計は水より比重が大きい液体に対してはぷかぷか浮くという仕組みです。
つまり日本酒に含まれる糖分が多いほどぷかぷか浮き上がるわけです!
並べてみると以下のような感じですね。
- 日本酒度計が浮く=目盛りがむき出しになる=液面の数値は低くなる(日本酒度は−)
- 日本酒度計が沈む=目盛りが隠れていく=液面の数値は高くなる(日本酒度は+)
日本酒度計が高く浮けば浮くほどマイナスになり、低く沈めば沈むほどプラスになります。
言い換えれば比重が大きい=糖分が多いほど数値は「−」で、比重が小さい=糖分が少ないほど数値は「+」になるわけです!
だから日本酒度がマイナスだと甘口、プラスだと辛口という目安になるんですよ。
4℃の水と同じ比重のお酒だと±0だよ!
日本酒度と甘い・辛いは完全に一致するの?
測り方とマイナス・プラスの意味もわかったところで、甘口・辛口との関係をさらに見ていきましょう。
以下の順番で「日本酒度だけで決まるのか?」と「日本酒度以外の基準」について紹介していきますね。
甘い・辛いは日本酒度だけで決まるの?
まず、甘い・辛いは日本酒度だけで決まるのかをハッキリさせましょう。
日本酒度の数値で100%甘い・辛いがわかるかと言うと答えは・・・「No」。
あくまで日本酒度は甘い・辛いの判断基準の1つだと思ってください。
なぜなら「人間の味覚は糖分だけで甘い・甘くないを判断するわけではない」からです。
糖分の他にも、酸味・旨味・香りなどによって甘い・辛いの感覚はガラッと変わります。
例えば、熱帯フルーツのような甘い香りのお酒は甘口だと感じやすいです。
逆にアルコールはピリッとした刺激があるので、アルコール度数が高いと辛口だと感じやすいんですよ!
日本酒度は「比重」以外の要素をまったく計測していませんからね。
あくまで甘い・辛いを示す判断材料の1つに過ぎないと思っておきましょう。
+でも甘く、−でも辛く感じるお酒もたくさんあるよ!
日本酒度の他にも基準ってあるの?
日本酒度はあくまで目安なのがわかったところで、他の基準も見ておきましょう。
「日本酒度」以外にも実は甘口・辛口の基準はあるんです。
代表的なのは「甘辛度」ですね。
日本酒度に加えて酸度も考慮して、そのバランスを数値化・図式化したものです。
基本的に醸造業の関係者しか使わないものですが、このような基準もあるんですよ。
ちなみに、日本酒度もそもそもは作り手がアルコール発酵の具合や搾りのタイミングをチェックするために利用していたものです。
それがいつしか消費者向けにも表示されるようになったんですよ!
居酒屋さんとかに甘辛度はもっと貼って欲しいっ!
まとめ
さいごに、今回の「日本酒度とは?」のポイントをまとめて並べておきますね。
- 日本酒に含まれる糖分の比重を数値化したもの
- マイナスだと甘口・プラスだと辛口という目安
- あくまで甘い・辛いの判断材料の1つ!
正直なところ、+1や−1くらいだと当てにならないことが多いというのが実感です。
酸味・旨味・香りなどから総合的に判断していきましょう!
さすがに−50や-70は確実に超甘口だよ。
甘いの好き!